萌系歌曲
萌系歌曲(萌えソング)是一類表現「萌系」要素的歌曲[1],常常與電波歌曲(電波ソング)混用[2][3]。此類歌曲的要素包括了意義不明的歌詞[4]、故意的走調,以及高於正常音區的旋律。萌系歌曲作為A-POP的一種,已經成為了御宅文化的重要組成部分,不少同人音樂社團都製作過萌系歌曲或電波曲[5][6][7]。
起源
The term denpa song is a slang term that describes quirky, weird music. The term "denpa"(電波,"electromagnetic waves")(電波,"electromagnetic waves")originally arose in the 1990s to describe quirky individuals who often daydream and live in their personal fantasies, and derives from the 深川無差別殺人事件 in 1981. The assailant, Kawamata Gunji, was using illicit substances when he slashed random bystanders in broad daylight, killing two housewives and two toddlers, and injuring many others. When confronted in court, he explained that electromagnetic waves (denpa) were telling him to kill people, and pleaded insanity. By the early 1990s, the term "denpa" began to appear throughout music and literature, and the phrase "denpa-kei"(電波系)(電波系)was used to describe delusional, creepy people or crazed lunatics as a derogatory euphemism, based on the idea that such people could hear voices, see things and communicate through telepathy as a result of electromagnetic waves. Examples of such usage at the time include songs by the Japanese metal band KING-SHOW which made references to the murder incident.
特徵
萌えソングの歌手はほぼ全て女性で[9]、一般にアニメ聲と形容されるもので聲優が歌っていることが多い[11]。多くはアップテンポの長調、伴奏にはテクノ系の音が好まれる[12]。掛け聲や合いの手が多用されるのも特徴で、それらは意味不明なオノマトペであることもある[14]。歌詞は歌い手から聴き手への戀愛感情が示される場合が多い桃井はるこは、當時既に萌えが商業化して安直な記號と化していたのに対し、「そこに女の子としての本物の感情をエッセンスとして入れられたら、本當の「萌えソング」ができると思った」と語っている。[15]。成人向けPCゲームの主題歌として広がったが、単なる宣伝用の楽曲を超えて、萌える記號を反復強化し、製品から獨立した存在として流通した[16]。
アニメやゲームの主題歌として用いられることが多く、その発生から消費までインターネットが重要な舞台となっている。代表的な歌手はKOTOKO、桃井はるこ、大野まりな、新堂真弓、代表的な音楽隊はUNDER17、MOSAIC.WAV、IOSYS。特にUNDER17は「萌えソングをきわめるゾ!」を旗印に語を生成拡散しながら活動した。しかし、歌手や音楽隊といった通常音楽を消費する上で軸になる存在は重要でなく、萌えソングにおいてはその曲が「萌えるか否か」が最大の焦點となる[17]。
- PCゲームとインターネット
- 萌えソングの多くはPC用美少女ゲームの主題歌として登場したが、その背景には作り手と遊び手の間に明確な壁のないPCゲームの特性と同人文化があり、既存の大衆歌謡と違って極めて內部発生的である[18]。その広がりにおいては、萌えを欲する共同體の側の主導性が強く働き、地理的制約を越えて趣味嗜好に特化した交流をもたらすインターネットの特性があった[19]。
- アイドル歌謡、ノベルティソングとの違い
- 萌えソングの前提はその曲に萌える要素が包含されていることだが、同じ萌え要素を含むアイドル歌謡曲や似た要素を含むノベルティソング(滑稽歌)とは異なっている。特に同じ萌えの対象となるアイドル歌謡曲との最大の違いは、提供側の主體性が後退している點にあり、アイドル歌謡曲の様に偶像の副産物として曲が消費されるのではなく、萌えソングにおいては曲そのものが主役となる[20]。
- 學生歌・応援歌との類似
- 萌えソングは提供側の恣意によってではなく、予め存在する共同體の內発的欲望に沿って生み出されるものであり、作曲者や演奏者の個性に依存しないこと、合いの手や掛け聲の多用、共同體が欲する対象となる単語の繰り返しなどから學生歌・応援歌との高い共通性が指摘されている[21]。
電波歌曲
電波ソング(でんぱソング、電波歌、電波曲)は、「過度に誇張された聲色」、「意味不明、支離滅裂だが印象的な歌詞」、「一般常識からの乖離」、「奇異ではあるが耳に殘る効果音や合いの手、掛け聲」、「一度聞いたらなかなか頭から離れない」などを特徴に持つ音楽を指す[22][23][24]。滑稽で笑える歌とされることも多い[26]。
「電波ソング」という名稱は、荒唐無稽な妄想や主張を公言する者を俗に電波系と呼ぶことに由來する。しかし、前述のような特徴を一部備える替え歌や前衛芸術的な曲は 通常電波ソングとしては言及されない。電波ソングは萌えソングとともに言い及ばれてきたものであり[27]、前者が電波系的な特徴の強さ、後者が萌えの特徴の強さに結び付けられるもののその境界ははっきりせず、ある楽曲が電波ソングであるか萌えソングであるかは最終的には個々人によって恣意的に決定される[28]。
また、電波ソングは主に受け手や評論家が用いてきたもので、萌えソングを作っている側が自らの楽曲を電波ソングと呼ぶことは稀であったが、年を経るとともに提供側も用いるようになってきている[29][30][31]。例えば、でんぱ組.incは一時期「電波ソングで世界に元気を発信♪」をキャッチフレーズとし[32]、楽曲提供者も電波ソングとしてそれを認識していた[33]。
音楽家のサエキけんぞうは、ロックと波形を比較し、その甚だしく速いテンポ感が感じられる特性から、ロックや黒人音楽的なものをまったく感じない「日本人による新しい音楽文化といえる」としている[34][35]。
Denpa songs consist of music with lyrics and tunes that are extremely awkward and strange but people are still drawn to listen to it anyway, with the rationale that the music has "hypnotized" the listener, and that they are now under control by the strangeness of the song. This feeling of being poisoned and brainwashed by the song is described as doku-denpa(毒電波,"poisoning electromagnetic waves"). Denpa songs often contain lyrics that are nonsensical or contain otaku-related themes. Common themes that are touched include things related to delusions, telepathy or insanity, and often such songs contain chaotic or repetitive lyrics to the point of creepiness. In terms of music, denpa songs often feature repetitive chants or off-key singing alongside a catchy melody, and intentionally give an "over-the-top" or "excess" feeling. High-pitched vocals, wotagei cheers and other various extremes build towards the chaos which characterizes denpa. An example of such music is Neko Mimi Mode, which is a song with the phrase "Neko Mimi Mode" repeated over and over as the lyrics. Denpa music may also be conflated with various other musical subgenres, such as gamewave, bitpop and chiptune music.[36][6]
Denpa songs are often mis-characterized as cute and happy, since a large number of denpa music involve over-the-top moe themes which are extremely happy, cute and sometimes fast-paced, however this is not always the case, as they may also include much darker themes. One misconception of denpa music is that it is a type of "cute J-Pop", a label which is inaccurate since it is a largely underground trend, is not popular mainstream music, and has a completely different scene to that of J-Pop. Denpa was in early days associated mainly with creepy music, and as a result became largely frowned upon amongst the mainstream and remained confined to niche otaku groups. Under17 was a popular band which made songs that were musically cute with quirky lyrics, and these songs altered the external perception of denpa music.[36]
代表性音樂家以及團體
參考資料
- ^ 井手口彰典『欲望するコミュニティ──萌えソング試論』比較日本文化研究10 (2006)
- ^ 萌えソングによる電波ソングの包括関係については、「今日ならば「萌えソング」と呼ばれる一連の楽曲は「電波ソング」の名で呼ばれることも多かった。」井手口[2006] 115頁。また共同体の意見を集計したものにおいても明確に区別されておらず、個々人が特徴をもとに恣意的に呼ぶという点で共通している。それに対して桃井はるこは「本気で作っているのにくくられたくない」(『「Momo-i Live DVD」momo-i quality LIVE IN Stellar Ball 2006 編』- disc1 90:00より)と語り、「あまりそう呼ばれるのは好きでなかったが、今は特に感想はない」(『アキハバLOVE』134頁)と記述している。
- ^ 冨田明宏は「音楽そのものに"萌え要素"がなかったとしても、その曲を好きだと表明することがオタク属性を表明することに繋がり、本人がそれに自覚的であるのなら、それも「萌える音楽」と呼べる」〜略〜「たとえば、楽曲自体には萌え要素を含まない、美少女ゲームの主題歌など」と最も広汎な「萌える音楽」という定義を示した後、先鋭化した「萌える音楽」の中に現れた極端な音楽表現として電波ソングを用いている。ただし、冨田も萌えソングと電波ソングを明瞭に区別している訳ではなく同書中で両方用いている。『アニソンマガジン 00年代「萌える音楽」総決算!』 008頁
- ^ 電波ソング, ネット用語辭典
- ^ 『同人音楽を聴こう!』 三才ブックス、2007年。ISBN 978-4861991004
- ^ 6.0 6.1 電波ソング/ 電波系ソング, 同人用語の基礎知識
- ^ Denpa-kei subculture (archive)
- ^ これらの曲が混入したのは、最初期の共同體活動『煮込み味噌ナスに激しくワラタ奴等のガイドライン』が萌え・電波に関わらず単に笑える曲としてそれらを併記した流れ。
- ^ 『笑える電波ソングを集めるガイドライン』を解析した井手口[2006] 図1では100%。數少ない例外としては葉山宏治が音楽を擔當した『超兄貴』の楽曲『兄貴と私 (THE NEWS)』がある。多くがこの分野の特徴に合致する葉山の曲に対し、他の男性歌手のそれは特撮物や滑稽歌を電波系とみなした[8]ものが大半で萌え・電波系どちらの特徴にも當て嵌まらない。
- ^ 冨田明宏『アニソンマガジン 00年代「萌える音楽」総決算!』[2009] 12頁
- ^ 小池雅也は當時ライブアイドルであった桃井はるこに聞かされたアイドル歌謡曲を「もっとアーティストっぽいアレンジにできる」と発想し、「かわいい聲に汚れた音を乗せると、ギャップで萌えが引き立つはずだ」との思いで最初に作ったのが1997年の『GURA GURA』で、「萌えソングのルーツ」だと語っている。[10]
- ^ 井手口[2006] 117頁
- ^ 冨田明宏『アニソンマガジン 00年代「萌える音楽」総決算!』[2009] 16頁
- ^ 桃井はるこ「アイドル・イベントでお客さんが入れる合いの手と、アニソンだと『ラムネ&40』に入っているような歌手のバックに入る合いの手」〜略〜「そういうのを組み合わせて、発散できる音楽が「萌えソング」」[13]
- ^ 冨田明宏『アニソンマガジン 00年代「萌える音楽」総決算!』[2009] 16頁
- ^ 「萌えソングはこの「萌え」る記號=「萌え要素」を反復強化している」「ゲームに興味を持たず楽曲を獨立に愛好しているより多くのリスナーにとって、それはノベルティソング以上の何かとして受け止められているのではないか」(※井手口は"ノベルティソング"を滑稽な歌でなく宣伝楽曲の意で用いている)井手口[2006] 120頁
- ^ 「萌えソングにおいては、そのような差異を生む求心點としてのタレントがそもそも不在であるか、あったとしてもほとんど意識されていない。関心の焦點はそれが「萌えられるのか否か」であって、誰が歌っているのか、それが他の萌えソングとどう違うのか、といった問題はさほど重要ではない」井手口[2006] 122頁
- ^ 井手口[2006] 124頁
- ^ 井手口[2006] 130頁
- ^ 通常単なる滑稽歌に萌えはなく、宣伝曲であれば主體として商品が前面に出る。ただし、それらも萌えソングには成り得る。それを決めるのは萌える受け手の側である。
- ^ 井手口[2006] 129頁
- ^ 井手口[2006]の定義では、「過剰に誇張された聲色、非常識であったり時には意味不明であったりする歌詞、意図的に外された音程、珍奇なサウンドイフェクトなどによって、一度聞くと頭からなかなか離れなくなってしまうような、いわゆる「ヘンな歌」」
- ^ 桃井[2007]の定義では「一度聞いたら頭から離れない、電波を受けて書いているような曲」『アキハバLOVE』134頁
- ^ 冨田明宏は、既存の作曲における技術や規則を無視し「快感をもたらす音を徹底的に詰め込むことによって、尋常ならざる破壊的音楽性を獲得している」「高速のリズム、メロディを崩壊させる痙攣的な反復、そして甘い聲とゲーム的な電子音」とその特徴を挙げる。『同人音楽を聴こう!』 37頁
- ^ 25.0 25.1 25.2 『同人音楽を聴こう!』 173-174頁
- ^ 「歌詞にメッセージ性でなくネタ」[25]
- ^ 「電波ソングとは「萌えるダメな歌でノリが命の」曲を指す。」[25]
- ^ 井手口[2006] 115頁
- ^ 初期の萌えソングの代表作を多く作り出したI'veはそれらを収録したアルバム『SHORT CIRCUIT』の売り文句として「革命音戦士參上!またしてもI'veが革命を起こす!チュッチュでアチチでヒャッホウなミラクルキュートソングを全13曲収録!さぁ、このサウンドに電波(デジ)れ!」と電波という字を使用しているものの、読みは"デジ"で動詞であり、『SHORT CIRCUIT II』の売り文句でも"電波(デジ)革命音戦士 第II章!"と同様である。また、2003年末の言及では「今でこそ、ファンの皆さまからご好評いただいているI'veの「ソレ系」ソングですが、『戀愛CHU!』が最初の電波系なんですよね。」と受け手から呼ばれることを臭わせ、一旦迂遠な言い方で濁している。美少女ゲームの音楽事情:第4回キュンキュンの発信源を北の大地に探れ! 人気音楽集団・I've
- ^ 桃井はるこ「あまりそう呼ばれるのは好きでなかったが、今は特に感想はない」『アキハバLOVE』134頁。【不定期連載コラム】『おたっきぃ佐々木の草生やしていこうwwwwwwwww』第2回(ゲスト:桃井はるこ) - 聲優ニュース|こえぽたでは「電波ソング」と言われたのを「萌えソング」に言い直している。桃井が電波ソングと呼ばれることに対して肯定に転じ始めたのは2013年からで、「聴いている人には脊髄反射的にすんなり入ってきてほしい」「自分の頭で考えていたものが、頭じゃなく身體でちゃんと聴いてくれている」といったことを評価するようになってから。『Cloud_G Vol.3』(2013年) - 「上坂すみれ x 桃井はるこ 対談『げんし、女子は、たいようだった。』」39頁
- ^ MOSAIC.WAVはAKIBA-POPで統一。
- ^ でんぱ組.inc公式ブログ 2012年3月時點
- ^ トーテムロック(TOTEMROCK)かせきさいだぁ×木暮晉也 インタビュー特設サイト
- ^ ももクロでメジャー化した「電波系」音楽はIT時代が生んだ日本発のパンクだった!? - サイゾーpremium
- ^ 他にも「激しい労働に従事する黒人たちの間から生まれた魂の音楽ブルースの様に、美少女アニメ國家日本でそれは突如として発生した。海外にはないと胸を張って言える新ジャンルの曲だ。」[25]
- ^ 36.0 36.1 What is denpa song? (archive)
相關條目
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